CIAの前身機関が活用した、組織を内部破壊へ導く方法

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米国戦略諜報局が活用したサボタージュ・マニュアル

CIAの前身である、米国戦略諜報局(OSS)という機関が、

実際にスパイ活動を行う際に、組織を機能停止させるために用いた

サボタージュ・マニュアルというものがあり、

書籍として出版されているので概要をご紹介します。

私の勤めている会社にもかなり当てはまります。。。

あなたの属する組織でももしかして?

 

組織改善・就活時の企業見極めに最適?

サボタージュ・マニュアルは一般公開されており、

日本語版としては2015年に出版されています。

実際に、諜報員がスパイとして組織潜入し、内部から組織破壊を行う為に

用いられたマニュアルなので、シンプルな内容ではありますが、

かなり効果的なものであると言えます。

サボタージュ・マニュアルに記載されている内容と、

今属している組織の状況が合致するようであれば、

その組織は、崩壊へ自ら歩んで行っていると考えられます。

 

サボタージュ・マニュアルの内容

◇常に文章による指示を要求せよ。

◇誤解を招きやすい指示を出せ。意思統一のために長時間議論せよ。

 さらに、出来る限り不備を指摘せよ。

◇準備を十分行い、完全に準備ができるまで実行に移すな。

◇在庫がなくなるまで注文させるな。

◇高性能の道具を要求せよ。道具が悪ければよい結果が得られないと警告せよ。

◇常に些細な仕事からとりかかれ。重要な仕事は後回しにせよ。

◇些細なことにも高い完成度を要求せよ。

 わずかな間違いも繰り返し修正させ小さな間違いも見つけ出せ。

◇材料が適切な場所に送られない工程とせよ。

◇新人を訓練する際は不完全でいい加減な指示を与えよ。

◇能力に見合わない不釣り合いな昇進を行い、有能な者は冷遇せよ。

◇有用な決定を行う際には会議を開け。

◇もっともらしくペーパーワークを増大させよ。

◇通達書類の発行や支払いなどに関係する決済手続きを多重化せよ。

 すべての決裁者が承認するまで仕事を進めるな。

◇すべての規則を隅々まで厳格に適用せよ。

◇何事をするにも「通常ルート」を通して行うよう主張せよ。

 決断を早めるためのショートカットを認めるな。

◇「スピーチ」を行え。できる限り頻繁に長い話をせよ。

 長い逸話や自分の経験を持ち出して主張のポイントを解説せよ。

◇「愛国的」な主張をちりばめることを躊躇するな。

◇可能な限りの事象を委員会に持ち込み「さらなる調査と熟考」を求めよ。

 委員会のメンバーはできるだけ多く(少なくとも5人以上)せよ。

◇できる限り頻繁に無関係なテーマを持ち出せ。

◇議事録や連絡用文書、決議書などにおいて細かい言葉遣いについて議論せよ。

◇以前の会議で決まったことを再び持ち出し、その妥当性について改めて問いただせ。

◇「警告」せよ。他の人々に「理性的」になることを求め、

 将来厄介な問題を引き起こさないよう早急な決断を避けるよう主張せよ。

◇あらゆる決断の妥当性を問え。ある決定が自分たちの管轄にあるのかどうか、

 また、組織上層部のポリシーと相反しないかどうかなどを問題にせよ。

 

「破壊する」のではなく、「破壊へ導く」ためのマニュアル

内容を見てお気づきのように、サボタージュ・マニュアルは、

組織を直接破壊するためのものではなく、

組織の自発的な破壊を促すためのものです。

「正確さを求めよ」であったり、「より多数で議論せよ」など、

最も正しいことを言っているようですが、

結果として決断が先送りされ、組織が行動不能状態に導かれることが

容易に想像されます。

今の日本の会社組織だけでなく、議会や教育にまで、

サボタージュ・マニュアルの内容が浸透しているようにも感じます。

詳しく知りたい方は是非、サボタージュ・マニュアルを一読することをお勧めします。